職種選びの基準のひとつに、適材適所という考え方があります。これは自分がやりたい仕事を探すという方法ではなく、保有する能力を生かせる仕事を探すというアプローチ方法です。利点としては高い品質の成果を苦労せずに出せることと、会社への貢献度の高さから報酬も多いことが挙げられます。自発的にスキル向上を目指す人であれば、能力開発も常に行うので仕事の幅を広げることができます。

例えば全くの仕事の未経験者がコールセンターの仕事に就くというケースは良くあります。特別なスキルは問われませんし、研修もしっかりと受けることができるからです。そして業務内容は顧客との会話であり、話を聞くことになります。マニュアルを元に必要な情報提供を行い、慣れてくれば商品の案内も行います。一見するとコミュニケーション能力以外にさほどスキルは高まらないように見えます。けれども、相手にいかに喜んでもらう情報を提供すれば良いのかと取り組むことで、提案力が備わるようになります。コミュニケーション能力と提案力が結びつくことで、販売業や営業職の仕事ができるようになるわけです。

このように選んだ職種の中で新たな能力を備えることにより、次のステップアップが可能となります。それを意識することで自分自身を向上させることができるわけです。適材適所は能力を限定させるとの課題もありますが、学べることは多くあります。あとはそれを自発的に見つけ出すことができるかどうかがポイントというわけです。